地中の生氣をとりこむための本来の風水理論
新装版 朝鮮の風水
朝鮮総督府編 A5判 並製
9,680円(本体8,800円+税10%)
風水最古の経典とされる『青烏経』に、「人は死ぬと真体、すなわち精神と骨体に分離し、精神は宇宙の精神界(天)に入り、骨体は根、即ち地に帰る。この地に帰った父母の骨骸が吉氣に感応すれば、その子孫は富貴延綿を将来する」とあるように、朝鮮に伝承されてきた風水は、吉氣感応と親子感応が風水の本質であるとする。すなわち、地中を走査している生氣をとりこみ万物の運命を支配していくために、陰宅(墓地)と陽基(住宅)をどのように配すかが問題になってくるのである。当然、本邦において当世流行の○○風水とかとはまったく異なり、西岡玉全『地理山水 風水秘録』(弊社刊)と並んで本来の風水理論を論じた貴重な書であることは論を俟たない。 本書は、朝鮮総督府の命により村山智順がまとめた朝鮮文化の研究資料のひとつで、風水理論 に始まり、風水の構成要素のうち、山、水をもってする法術(龍すなわち山を看る看龍法、吹 き去る生氣を防ぐ蔵風法、いかなる水を取捨すべきかという得水法、龍穴の形状、取捨に関す る占穴法)や陰陽五行の風水的応用について詳述し、風水書と風水師、朝鮮における墓地・家屋住居の具体例をもって、こと細かに朝鮮の風水を調査した名著である。