外宇宙から飛来した原型魂ハダマ
天之浮船、ヒヒイロカネ、モーゼの十誡石、日本のピラミッド、キリストの墓
天空を行く「天之浮船」に乗り、万国を巡幸する太古の天皇。世界の人々に伝えられた神代文字。謎の錆びない金属ヒヒイロカネ。そして、日本を訪れたモーゼとキリスト。
竹内文献が語るのは、日本を中心に、神々と人類の起源、文明の誕生、世界の統治と大変動を描き出す、途方もない規模の神代史である。
その伝承は、越中の皇祖皇太神宮と神主竹内家の秘録を核とし、神武以前の皇統から、後醍醐天皇・長慶天皇をめぐる南朝秘史にまで及ぶ。
昭和初期、この文献と神宝が世に現れると、宗教家、軍人、華族、神代文字研究家、日本画家らがその周囲に集まった。やがて天津教事件による弾圧と没収、さらに戦災を経て、原本や神宝の多くが失われ、関連する写本や著作も散逸していく。
そこには何が記されていたのか。人々は何に心を奪われたのか。
そして、天皇を崇敬し、皇祖を祀る人々が、なぜ「不敬」の罪に問われたのか。
本集成は、その核心に直接触れるための全5巻である。
封印されて数千年、今、開かずの瓶が開かれる!
驚愕の奇書『竹内文献』の全貌を堂々公開!
増補新版 竹内文書資料集成 全5巻
武田崇元=監修 校訂・編纂/大内義郷+現代霊学研究会 A5判 並製 ソフトカバー
30,800円(本体28,000円+税10%)
原典、研究著作、弾圧事件の記録。それぞれを読み合わせる。
竹内文献の本文を、伝存する有力な写本の比較・校合によって整えた「天之巻」。酒井勝軍、高畠康寿、鳥谷幡山、岩田大中らの関連著作を収めた「地之巻」2冊。新聞、特高警察の記録、弁護資料、関係者の回想から天津教事件をたどる「人之巻」。さらに、文献の伝来、諸写本の異同、研究者たちの活動を詳しく検討する「解説編」
原文の一節を研究家がどう読み、いかなる世界像を描いたのか。その主張が、現実の運動や事件とどう結びついたのか。全5巻を行き来することで、竹内文献の広がりと奥行きが見えてくる。
1984年刊『神代秘史資料集成』を出発点とする本集成は、初刊から41年を経た増補新版で、酒井勝軍『太古日本のピラミッド』と、鳥谷幡山『神国日本に再顕せるイエスキリスト』の2書を新たに収録。 日本のピラミッド説と戸来村キリスト伝説を、その初期の重要著作からさらに深くたどれる構成となった。
【天之巻】(定本 竹内文献)
宇宙の開闢から南朝秘史まで。竹内文書の本文を読む。
天之浮船、ヒヒイロカネ、ピラミッド――謎の超古代文明を伝える驚愕の奇書「竹内文書」の全貌を公開。宇宙開開から上占二十五代、ウガヤ七十三代、神主竹内家の歴史から南朝史料へ。
もっとも信頼性の高い小島光枝伝来本『神皇御記録』『神皇御記録傍証』を底本とし、『神代史』四巻本をはじめ諸本を照合して、本文を校訂・活字化。複雑な皇統譜には目次と頭注を設け、各代の記録や関連事項をたどる便宜を図った。
竹内古文書群の中心をなす神代皇統譜はもとより、別記古文書、神主竹内家系図資料、南朝関係文書、臣家古文書等これまで未公開の文書を加え、網羅収録。
竹内文書の記述は、たぶんに霊的な意味合いにおいて解釈されるところもあり、伝承者の竹内巨麿は、空中に神代文字を書くなどの奇瑞をあらわした霊能者だったことは興味深い。
また文書群には後南朝伝承がふくまれる点も注目される。これは熊沢天皇問題に関係し、熊沢側からは、熊沢家の秘宝を頂かる寺から齋藤滋教という虚無僧が持ちだし、それを巨麿が取得したという主張もなされている。
また、赤池神明官の「片葉の葦」伝は、この文献の成立に古代の金属精錬集団が関与していたことを示唆する。だとすると、錆びない金属ヒヒイロカネの伝承も、また異なったリアリティをもって浮上してくるだろう。
【地之巻� �
空を飛ぶ天皇、モーゼの十誡石、山上の巨石。研究家たちは何を見たのか。
神代秘史百話 (酒井勝軍)
竹内文献の世界を百項目にわたって説き明かした初期の代表的解説書。「天の浮舟」「ラヂオ式政治」「神代暦」「不老長寿法」「桃太郎の正体」など、目次を追うだけでも、その発想の大胆さが伝わってくる。太古の飛行を霊力と物力の両面から考え、神の光による世界統治を論じ、日本の昔話までも神代の皇統に結びつける。酒井勝軍の超古代史観が、次々に展開する一冊である。本集成では、内務省の検閲で削除された4頁を、検閲用原本から補って収録した。過去半世紀にわたって刊行された竹内文献関係の通俗書はすべて本書の部分的剽窃である。昭和5年12月、国教宣明団刊。
三千年間日本に秘蔵せられたるモーゼの裏十誡 (酒井勝軍)
書と日本の神代史が、磯原の神宝を通じて交わる。
酒井が竹内文献に出会い、モーゼの十誡石を見出したと確信するに至る経緯と、その神秘的な解釈を詳述。十誡石、モーゼ渡来、日本の皇統、世界再統一の予言が結びついていく、酒井の思想を知るうえでも重要な著作。昭和4年、国教宣明団刊。
太古日本のピラミッド (酒井勝軍)
広島県庄原の葦嶽山を、酒井はなぜ太古日本のピラミッドと断定したのか。
雨中の登山、山頂の巨石、鏡石や方位石をめぐる調査。その足取りを追ううちに、山の姿と神代の祭祀、太陽信仰と世界統治の構想が重なっていく。日本ピラミッド説を世に広めた当人が、発見の経緯と意味を語る、昭和9年刊の重要原典。
天岩戸開 三才踊―太古越中史跡― (岩田大中)
越中の民謡、踊り、地名、郷土の史跡に、天岩戸開きと神代の記憶を読み取る異色の著作。土地に伝わる言葉や身振りを手がかりに、竹内文献の宇宙観と越中高天原説を結びつけていく。身近な郷土の風景が、巨大な神代史へと開かれていく面白さがある。昭和7年刊。
【地之巻�◆�
文字の起源を探り、戸来村伝説の生成をたどる。
神字起源解 (高畠康寿)
世界各国の文字は、日本の神代文字から分かれたものではないか?
高畠は、アヒル文字の構成を太陽・月・星、日向と日陰の関係から説き、英字・梵字・朝鮮文字などを比較しながら、文字と言語の根源を探っていく。言霊や神代文字を宇宙の秩序と結びつける、当時の研究家の発想に触れられる一冊である。竹内文書の逸文を含む点でも重要である。昭和8年、世界大祖国史期成会刊。
神国日本に再顕せるイエスキリスト (鳥谷幡山)
「キリストは日本に渡り、戸来村に暮らした」という伝説。その妻や子孫、墓をめぐる話は、どのように語られ始めたのか。昭和15年刊の本書には、戸来村周辺の伝承、神社や祭祀、墓所、神代文字など、多岐にわたる記述がある。なかでも目を引くのは、文献の閲覧がかなわなくなった研究者たちが、神懸りの先覚者にキリストの霊を降ろしてもらい、問答したという場面である。妻の名「ユミ子」、三人の娘、子孫とされた家。今日知られるキリスト伝説の細部が、土地の伝承と霊的な探究の交錯から現れてくる。その過程を、当事者の言葉からたどることができる。昭和15年刊。
十和田を中心に神代史蹟たる霊山聖地の発見と竹内古文献実証踏査に就て併せて猶太聖者イエスキリストの天国たる吾邦に渡来隠棲の事蹟を述ぶ (鳥谷幡山)
昭和10年、竹内巨麿一行の戸来村探訪に同行した日本画家・鳥谷幡山の手記。野月の塚、神屋敷、十和田、迷ヶ平などをめぐり、巨麿の発言と現地での探索を記録する。
「キリストの墓」とは、どの場所を指していたのか。「十来塚」「統来訪神」とは何なのか。短い同行記の中に、後の伝説を読み解く手がかりが残されている。増補収録の【神国日本に再顕せるイエスキリスト】と読み合わせることで、伝説が広がり、形を変えていく過程も見えてくる。昭和11年刊。
【人之巻】
皇祖を祀る信仰は、なぜ「不敬」とされたのか。
竹内文献と神宝を擁する天津教に、国家は何を見たのか。信奉者たちは、何を守ろうとしたのか。
本巻は、二度にわたる天津教事件を、当時の新聞、特高警察の記録、弁護資料、関係者の回想からたどる。そこには、神宮の由来、神宝の真偽、神代文字の解釈をめぐる対立とともに、竹内巨麿の経歴や文献公開の事情も現れてくる。
特に上告趣意書では、神宝を単なる骨董品と見なす裁判所の認識が批判され、神祠を壊した側が問われず、神宝を奉斎する側が「不敬」とされることへの異議が突きつけられる。古文書と神宝をめぐる争いは、近代国家と霊的信仰の衝突でもあった。
第一次天津教事件関係新聞資料 (東京日日新聞・大阪毎日新聞)
昭和五年十二月、岸一人の明道会詐欺事件から飛火した天津教弾圧事件に関する東京日々新間をはじめすべての新聞記事を網羅。たんに事件の内容を知るための資料となるのみではなく、初期の天津教運動を知ることの出来る興味深い情報源である。
第二次天津教事件関係資料 (特高月報【内務省警保局保安課刊】)
昭和十年十二月の大本教弾圧にはじまる霊的反対派に対する予防攻撃の一貫として官憲の鉄槌が天津教に下された。弾圧にあたった特高警察の秘密資料を一挙に公開。初期の天津教運動と竹内文献の浮上過程やその隠された意味を知るうえで、他にはない貴重な情報が多数含まれている。
神宮神祠不敬被告事件上告趣意書� � (上告弁護人・鵜沢総明)
青年将校運動等に同調的な弁股士で、竹内文献と信仰的にかかわり、また後には東京裁判における目本側弁護団団長を務めた鵜沢総明特別弁護人による上告趣意害。
神宮神祠不敬被告事件上告趣意書�◆�(上告弁護人・田多井四郎治)
鵜沢とともに事件の弁護にあたつた田多井四郎治により、控訴審判決を受けて提出された上告趣意書。日多井四郎治は神代文化研究所の主要メンバー、上津文の研究家でもあり、昭和十七年には大湯のストーンサークルの発掘を手懸けている。上告趣意書の体裁を借りた田多井の神代史研究の総決算といった色彩が強く、さらに竹内文献の形成過程に御嶽教の鴻雪爪が関与してぃたという主張など興味深い観点が提示されている。
いばらぎ新聞
報道管制のため中央紙には採り上げられなかった第2次弾圧に関する地元の『いばらぎ新聞』の幸道を網羅。
竹内古文書研究座談会記
天津教裁判の第一審判決を受けて開かれた座談会の速記録.弁護上で神日本社の中里義美が主宇し特別弁護人の鵜沢総明、神代文字研究家の宮崎小八郎、道ひらきの荒深道斎、飛騨の神代遺蹟研究で名高い上原清二、元警視総監赤池濃(肝川の信者)、公爵一条実孝(昭和三年に竹内文献の公開に立ち会っている)、大政翼賛会副総裁の柳川平助など神道の秘密教義を奉じる霊的反対派の主要メンバ―が集まり延々四時間にわたり気炎をあげた貴重な記録。
皇祖皇太神宮御神宝の由来 (付・神宝奉賛会趣意書及会則)
昭和八年に矢野裕太郎により結成された天津教外郭団体神宝奉賛会から刊行された資料で付録にその趣意書と会則が収録されている。間に包まれている当時の天津教のネットヮークを検証するうえで貴重な資料。
特別資料―事件回顧録
神宝事件の回顧 (吉田兼吉)
地元に旅館を経営する実業家で天津教事件に連座した吉川兼吉の手記。事件にいたるまでの経緯を城県内の事情に焦点をあてて詳述。
世界的宝物の失はれた実相 (高畠康寿)
竹内巨麿翁の同志、高畠康寿翁の回想録。御嶽教時代に巨麿と知り合い、神明村の調査を経て、古文献に深くかかわるようになった経緯、関係者の思い出や弾圧の経縛などを証言する貰重な資料。
【解説編】
消えた池、移された宮、秘宝をめぐる村人の記憶
ホド宮、ミド宮とは?
伝承の現場を歩き、壮大な神代史の根を、
在地の信仰に探る。
文献はいつ、どのように発見・公開されたのか。原文は何に書かれていたのか。数ある写本には、どのような違いがあるのか。
解説編は、天地人各巻の資料に即して、文献の構成と伝来、諸写本の性格、研究家たちの経歴、天津教事件の背景を検討する。ミヨイ・タミアラの記録や、いわゆる世襲名系譜についても、写本ごとの記載や伝承の経緯に踏み込み、失われた記録の手がかりと、今日伝わる文献の姿を探る。
本編が光を当てるのは、壮大な神代史の根底にある、越中の土地に根ざした信仰と伝承である。
たとえば、文献にいう「日見日高見」は、神明村久郷に当たる「日見」と、御皇城山に当たる「日高見」という二つの土地から読み解かれる。御皇城山のホド宮は男・陽・日、低地のミド宮は女・陰・月に対応し、日神の皇太子と月神の皇太女をそれぞれ祀る。日月や男女をめぐる神話の構造が、山と低地という具体的な地形に重なっているのである。
さらに、中ノ宮を中名の熊野神社に比定する所伝や、北代・境野新・金草・有沢に及ぶ神宮の四至にも目を向ける。呉羽山周辺の土地が太古の「高天原」として語られる、その聖地の構成を、地名と祭祀の配置に即してたどってゆく。
その一方で、祭祀の場は時代とともに姿を変える。ホド宮が御皇城山から久郷へ移され、日枝神社として伝わったとする由来。赤池のほとりにあったミド宮=神明神社が、井田川の改修によって移転を余儀なくされたという経緯。洪水による社殿の流失と、村民の手による再建。解説は、こうした社地の変遷まで追い、文献の伝承と地域の生活史が交わるところに踏み込んでいる。
口絵に収めた現地写真と聞き書きも、その在地性を伝える貴重な記録である。竹内巨麿を知る久郷の村人・高堂栄次郎が語ったのは、赤池には片目の魚がいたこと、竹内家は昔から何か宝物を隠していると噂されていたこと。
日枝神社裏手の片葉の葦の写真には、赤池白龍明神を祀る堂の火災をめぐる伝承も添えられている。
川の改修によって姿を消した池、村人が守った小祠、家に伝わる宝物の噂。そうした身近な風景と記憶が、竹内文書の世界につながっている。
越中の三才踊や地名、古伝承を竹内文献と結びつけた岩田大中についても、その郷土愛と研究の意義を検討。「竹内文献と地元の古伝承の関連に着目した先覚者の一人」と位置づけ、その業績の再評価を促す。一つの山、一つの池、一軒の家にまつわる伝承が、世界の始源を語る神話とどのように結ばれているのか。 本編は、竹内文献を読み深めるための、この重要な問いを開いている。
さらに、御嶽教・鴻雪爪との関係、大石凝霊学や大本との接点など、竹内文献を神道霊学の流れの中で考えるための論点を提示する。神宝や神代文字の図版も収め、文献を伝え、読み解き、信仰した人々の世界に迫る。
参考資料として、『神字起源解』昭和8年増補版の一部と目次も復刻。 文字の陰陽、文字構成の原理、神社の神霊札をめぐる記述は、神代文字と信仰・呪術との関係を考えるうえでも興味深い。文字に意味と霊的な働きを見いだした人々の思想を知るための資料である。
巻末には、武田崇元による「増補にあたって」を収録。新たに加わった2著作の意義、とりわけ戸来村キリスト伝説の生成と展開を読み解く視点を示す。