鎮魂帰神・霊学研究者必備!
新装版 本田親徳全集
鈴木重道=編 A5判 並製 ソフトカバー
10,780円(本体9,800円+税10%)
本田親徳は、明治のはじめ、長い時代の間に幽閉されてきた鎮魂帰神と審神の法を復興再編成した近代神道霊学の祖とも称される神人。
薩摩国加世田の薩摩藩士の家に生まれ、幼少より古典を深く研究し、その深淵玄妙の理に触れ、必ず宇宙は霊的作用によるに違いなしとの確信を抱くに至り、さらに21歳の秋、京都藩邸に滞在中に狐憑き少女の憑霊現象を実見したことから、神憑りの実践研究の志を立て、古社を訪ね、あるいは山岳を跋渉すること40年、神霊感合の術を究め、幽冥に正神界、邪神界等の別あること、神界にその階級、また憑依せる霊に種類および上中下のヒエラルヒアのあること、それらを判別する【審神(さにわ)の法】、邪霊を祓う【霊鎮法】の法則等を明らかにし、鎮魂、帰神、太占を柱とする先人未踏の霊学体系を樹立した。
その高度な鎮魂帰神法の体系は、高弟の長沢雄楯を通じて、大本教の出口王仁三郎をはじめ、神道天行居の友清歓真、三五教の中野与之助等に決定的な影響を与え、近代日本の霊的諸運動の秘教的潮流の大きな源流となった。
のみならず、現在の神道界、スピリチュアル界の共通理解となっている【一霊四魂】の理、また出口王仁三郎が説く【三元八力】の理は、実は本田親徳が起源であることからも本書の重要性はお分かり頂けると思う。
しかし実は、本田霊学そのものの壮大な全貌とその秘教的核心は長い間、厚い謎のベールに包まれてきた。ようやく半世紀前にに本田親徳の高弟であった鈴木廣道氏の孫である北海道明治神社の鈴木重道宮司によって直伝の秘書を含むその著作の全体像が初めて開示されたのである。
本田霊学の全貌を余すところなく伝える本書は、神道霊学や行学を志す者にとってはもとより不可欠の導きの書であり、さらに広くわが近代宗教史を語る上で、必読の貴重資料と言えよう。
【主な収録著書】
道之大原
本田親徳の神霊観が集約された書として、友清歓真、出口王仁三郎をはじめ、流れを汲む人々が聖典としてもっとも重んじた霊著。明治十六年三月、親徳六十一歳の著述。
眞道問対
明治期の大胆な国権派外交家である副島種臣は本田親徳の高弟であった。本稿はその副島種臣の質問に答えるというかたちの問答集で、「道之大原」の内容をさらに詳細かつわかりやすく展開したものであり、本田霊学の根本的な神霊観を理解するうえで必須の書といえる。明治十六年十月成立。
難古事記
本居宣長、平田篤胤はじめ伝統的な国学における古事記解釈の誤謬を指摘した書。その根本的な誤りを「幽事を現事とし神を人とし、或いは幽を現とし現を幽とし、あるいは現幽を混同し、或いは神魔を弁別せ」ざる点にありとし、神憑りがわからぬ国学者に霊的書物である古事記を解することは不可であると説いた。
古事記神理解
難古事記に対置するものとして、自らの霊界参入を通じて明らかにした『古事記』霊解の書。巻一が天地初発から神世七代、巻之が那岐・那美二神の国産み、巻三が三貴子の誕生まで、という構成。とくに巻一で詳細に展開される三元八力、一霊四魂、幽顕五十霊の玄義は重要。大石凝真素美『天地�忻�貫の極典』とともに『古事記』の霊学的解釈の基本文献。
産土百首
産土論を和歌のかたちで含蓄を含め展開している。特に「産土神と氏神」「産土神と国魂神」「国津神と天津神」といった重要な問題について神訓歌として汲めどもつきせぬ示唆を与える秘鍵の書。
産土神徳講義
日本神道の原点ともいうべき産土信仰の根源を国魂論、霊魂論の領域にまで結節化して述べた重要な書である。
霊魂百首
産土百首とおなじく和歌形式で、直霊、荒魂、和魂、幸魂、奇魂の一霊四魂とその作用を中心とする霊魂論の奥義を開示している。
幽顕大兆伝書
聲音卜原図
本田親徳は道友の大畑春国とともに対馬亀卜伝に淵源するフトマニ図象符の探求に傾注した。この分野は本田霊学の中でも最も難解な領域として放置されてきた。それがこの二書で今後の本田霊学論において最も重要となるだろう。
親徳は『難古事記』巻六において、道友の大畑春国『亀卜雑記』を「顕の形象之卜法」とし、自らはそれに対して神慮に問い「幽の音声之卜法」を「発明」したと述べている。『聲音卜原図』がそれであり、『幽顕大兆伝書』は「形象の卜法」とあるので、未完のまま残された大畑春国の研究を完成させる意図のもとに編まれたものと推察される。
その他、祝詞文、鎮魂法、禁厭法に関する伝書、書簡を全収録。