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新装版 富士古文書資料 上下巻

富士山麓に伝わる異形の古文書群

大噴火によって消滅した謎の富士高天原と湖底に眠る失われた都市伝説の全貌が今ここに蘇る!

商品コード : 9784893500342
価格 : 10,560円(本体9,600円+税10%)
分売不可 A5判 並製 ソフトカバー
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富士山麓に伝わる異形の古文書群

大噴火によって消滅した謎の富士高天原と

湖底に眠る失われた都市伝説の全貌が今ここに蘇る!

新装版 富士古文書資料 上下巻

分売不可 A5判 並製 ソフトカバー

10,560円(本体9,600円+税10%)


 

●富士古文書の出現

 

明治の中頃、南朝遺臣の未裔・三輪義煕は、山梨県下において先祖の実績を調査するうち、富士山北麓の阿祖谷に伝えられる奇怪な伝承と秘められた古文書の存在を知った。これが、世にいう富士古文書で、富士高天原宗廟としての幻の阿祖山大神宮を中心とする壮大な神代伝承と失われた都の伝説を核心とし、太古日本祖王の大陸での事跡、高天原朝、ウガヤ王朝五十二代の系譜、その栄光と富士山噴火による滅亡、大陸からの外冦と戦局、徐福渡来の事、神武東征の裏面史、また応神天皇の皇子大山守命による阿祖山大神宮復興を目的とした東国叛乱の伝承、下っては後南朝や三浦一族、鎌倉幕府成立の裏面史など、多岐にわたる特異の伝承を合む異形の古文書群である。

記紀の神話体系や、いわゆる正史とは異質な神話的・歴史的伝承を伝えるこの古文書の存在に強くひかれるものを感じた三輪義煕は、その研究に没頭すること数十年、厖大な古文書群を解読し『神皇紀』として刊行した。時に大正10年、当時、本書は史学界のみならず各方面に大きな反響を巻き起こしたが、その異質さゆえにまもなく偽書説により社会的にも葬り去られ、次第に一般の記憶からは失われ、一部の神道家や太古史・神代史研究家のあいだで、富士高天原に関する幻の奇書として珍重され今日に至っている。

 

●富士古文書資料の今日的意義

 

しかしながら、近年の富士周辺におけるストーン・サークルなど、あいつぐ大規模な祭祀性遺構や住居跡の発掘、また縄文農耕論を裏付ける遺構の発見などによって、縄文期には、富士を中心とする先進的な文化圏の存在が、駿河、甲斐から信州あたりまでを想定して成立していたとされ、さらに藤森栄一のように、そのような先進性を背景とし、紀元前後には、信州の諏訪から三遠地方までを統一した「国家」の出現があったとする論者もあり、富士古文書の伝承を新たな角度から照射することはきわめて魅力的な研究テーマとなりつつある。

事実、本書を少し紐解いただけでも、そこに内包されるいくつかの特異なモチーフ、例えば蹴裂伝承(湖を巨人が引き裂き農地を聞いたという伝承)、徐福渡米説や神農伝承、木花咲耶姫伝承、佐奈伎姫伝承などは、民俗学あるいは考古学的な視点からも、新たな資料となりうる可能性があることに気づかされるだろう。そして、本書の底流にはなんらかの史実の核がある可能性がきわめて濃厚なことが容易に瞰取されるのである。

八幡書店では、この三輪義煕『神皇紀』と、富士と甲斐に関連した土本毘古王を始祖とする奇妙な神話伝承体系を伝える『甲斐古蹟考』を併せて復刻していたが、長年にわたり品切れになっていた。そこで、新装版にて刊行することとした。 『甲斐古蹟考』は、甲府の旧家・向山家に伝わる特異の古文書を、大正8年に須田宇十が編集したもので、富士古文書と同じく蹴裂伝承やミシャグチ信仰などに関する特異な説話を含む点でまことに興味深い文献でありながら、学界よりその名を口にするも忌むべきものとして扱われてきた禁断の古文書である。

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