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神秘霊魂 口寄せの術

神法道術のミッシングリンク!

商品コード : 89350-846-1
価格 : 4,180円(本体3,800円+税10%)
双龍軒(高田俊一郎)=著 A5判 並製 付録:忍術魔法術
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神秘霊魂 口寄せの術

双龍軒(高田俊一郎)=著 A5判 並製 付録:忍術魔法術

4,180円(本体3,800円+税10%)


「口寄せの術」とは、心身の修業によって一種の神通力を得、生霊・死霊を招き、その霊と交感する術である。本書は大正7年に刊行された霊術書であり、減食法などの修養法、霊動法、呼吸法を経て感応力を高めていく具体的な実践法を、様々な人物のリアルな体験談を交えながら平易かつ異様に生々しい筆致で語っていく。

本書の面白さは、単なる観念論や精神論に終わらないところにある。

神人境へ至る過程として、感応境→恍惚境→自在境という段階が説かれ、その途中で眼前に現出する「玉」が、赤玉→紫玉→緑玉→青玉→白玉へと変化・進化していく描写などは圧巻である。現代のブレインマシンKASINAによる内視現象を体験した者なら、この記述に奇妙なリアリティを覚えるはずだ。光の点滅によって、眼前に色彩的ヴィジョンや幾何学的像が浮上してくる感覚と、驚くほど地続きなのである。

さらに、下腹部に無色透明で明煌々たる「月」を観想し、その月中にヒメゴト(秘言)や神名・仏名を書き入れる「月鑑法」、九字の切り方に秘められた密義、伊吹きの術、気合術など、古神道・密教・忍術・霊術が渾然一体となった世界が展開される。

ともかく「こうすると身体がこうなる」「眼前にこう見える」という具体性が異様に濃厚で、この種の霊術本を読み慣れた人ほど、かえってその生々しさに引き込まれるだろう。

なお付録として、「即席魔法使いになれる秘伝」と称する『忍術魔法術』を収録。大正〜昭和初期に存在した、霊術・忍術・催眠術・神秘修法が混淆した、あの独特の地下水脈を今に伝える貴重資料となっている。


神法道術のミッシングリンク 黒川柚月

この『口寄せの術』という書物は、単なる「霊媒術の指南書」にとどまるものではなく、明治〜大正期にかけての鎮魂帰神系修行の地下水脈を伝える極めて重要な資料である。

本書は、いわゆる近代霊術の「気」や「波動」の一元論とはまったく違う地点に立っている。 その根底に流れているのは、古神道に由来する霊的世界観、霊的身体観である。

特に驚いたのは、「天の鳥船」で中国・インド・エジプトへ巡り着いたという記述である。それは物理的移動ではなく「魂の旅」であるとも説明されている。仙道の神遊観であり、現代でいうリモートビューイングであるが、興味深いのは、“むき出しの意識”を飛ばすのではなく、「船」に乗って飛ぶという点だ。

つまり当時の修行体系には、意識を運搬する霊的ヴィークルとしての「鳥船」観念が存在していた可能性がある。 しかも本書は大正7年刊。『竹内文書』の皇統譜公開(昭和3年)より早い。ここに「天浮舟」系観念の先行形態を見ることもできる。また『竹内文書』のハダマ伝承を思わせる久延毘古と少彦名神の問答も出てくる。

本書が推奨する山岳や海辺での断食・減食という修行は御嶽教を連想させ、さらに梯子登り、太柱登りなどは、パーシヴァル・ローウェルが神習教本庁で目撃した内伝修行の記録と酷似している。

霊動の発生法も、近代霊術というより「鎮魂法」の系譜に属している。 また、呼吸法によって臍下丹田にビジョンが現れるという説明も非常に示唆的である。現代人は意識の中心をほぼ頭部に置いているが、当時の修行者たちは「腹」に意識を沈め、その丹田空間に映像や霊視が展開した。

ここには、この百年での日本人の身体感覚そのものの変容すら感じられる。 四魂の働きが色彩を伴う玉として現れるという説明は、鎮魂鳥居の伝にも通じるが、九字を布斗麻邇御靈の大八洲図として解釈し、それを神代文字で「神」を意味すると説くなど、山口志道の言霊学とも奇妙に共鳴する。

八幡書店のラインナップは宝の山である。

本書は神習教系鎮魂法、御嶽系修行、山口志道系言霊観、そして後の天津教〜『竹内文書』的世界観をつなぐ、驚くべき“ミッシング・リンク”なのである。

 

 

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